ピアノのレッスンに使っていた4つの教材の特徴と学ぶ意義について解説

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ピアノの4つの教材の特徴を紹介

私は小学生のことからピアノを長年習っていて、ハノン、ツェルニー、バッハ、ソナタアルバムを中心とした様々な名曲という4つの教材について学びました。

それら4つの教材のそれぞれの特徴や学ぶ意義についてくわしく述べていきます。

1.単調かもしれないけどハノンは大事な基礎!

ピアノを習うことにおいて指の運動や強化に不可欠ないちばん大切な基礎練習です。どんなに有名なピアニストでもこの基礎練習を避けて通ることはできません。

野球ならば千本ノックや素振り、キャッチボール、バレリーナーならばバーレッスンという基礎練習に相当するものです。

機械的で同じことの繰り返しで単調なので、どうしても敬遠しがちになりますが、そのような地味な練習の積み重ねが非常に大切であり、ショパンやリストの名曲を難なく弾きこなすことにも大いに役立つのです。

そのような名曲を上手に弾けるようになるためには5本の指を独立させて、まんべんなく動くようになることが絶対条件です。

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特に薬指と小指は他の指に比べて弱い傾向にあります。

そこでそれら弱い指を他の指と同じように強くして動きやすい状態にするためには、ハノンという基礎練習が大切になってきます。

それだけでなく、一定のリズムで指を動かし続ける事によって持久力が身に付き、30分以上の長い曲もリズムを崩さずに安定感をもって演奏し続けることができるのです。

そこで練習方法において注意すべきことは、譜面においてこの本の最初はハ長調で書かれていて白鍵しか使いませんが、ト長調やヘ長調などに移調して黒鍵を使う練習も取り入れることです。

また、リズムや音量に変化をつけることも大切です。

ピアノの先生にも「ハノンは基本中の基本で、ハノンができていないといずれはいきづまるので、時間がない時でもとにかくハノンだけは毎日練習して下さい」と言われました。

学校の勉強にあてはめると基本である問題Aができていなければ、応用である問題Bができるはずはありません。

曲が進んで終わりの方にさしかかると、音階とアルペジオがありますが、この2つに関しては非常に重要なので徹底して学ぶ必要があります。

24の調を楽譜を見ずに自由自在に弾けるようになるまで練習することです。

難しい名曲を弾きこなすにはこの2つの分野をいかにマスターするかにかかっています。

2.ハノンからステップアップ!ツェルニーではテクニック練習

この教材はバイエルの終わりぐらいから始め、よく使われるものは100番、30番、40番、50番、60番とあります。

まず、100番からスタートします。この教材の特徴はあくまで練習曲で、音階、トリル、和音、オクターブといったテーマごとのテクニックの習得が目的です。

基礎練習には違いありませんが、ハノンのような単調さはなくて、幾分曲らしい雰囲気もあって変化に富んでいます。

バイエル終了程度の100番ならば曲が短いが、30番、40番とだんだん難しくなると1曲において2ページから4ページぐらいになります。

曲に比べて譜読みはしやすく、1曲を仕上げることにおいて音楽性や表現力が必要とされるショパンの名曲やベートーベンのピアノソナタのように2か月もかかることはありません。

30番が終わって40番になると中級レベルに達し、ショパンやベートーベンなどの名曲を弾く基礎作りの段階に入っています。

特に40番の後半にさしかかると曲も長くなって格段と難しくなりますが、ショパンのワルツやベートーベンのソナタなどの名曲を上手に弾くという目標を持つと練習も楽しくなります。

3.左手の強化に役立つバッハ

チェルニー30番か40番に達したぐらいのレベルから始めていきます。最初はフーガ調の2声のインベンションと3声のシンフォニーの本です。

まず2声のインベンションですが、譜読みそのものはソナタアルバムよりも優しいです。

しかし本来の曲のように右手が主旋律で左手が伴奏という形ではなく、左右ともにメロディーを響かせて同等の動きが要求されるところがこの本の特徴です。

特に和声の勉強にもなります。

まず、出だしの右手の旋律のメロディーの後追いをするかのように左手にも同じメロディーが出てきます。

その左手においてメロディーを強調することが難しいですが、それを行うのは大切なことなのです。

決して伴奏的にならないように意識することです。とにかく右手の後にズレが生じる形で左手のメロディーが出てきます。

1曲においてその繰り返しとなります。そして3声のシンフォニーになると右手と左手だけでなく、中間部のメロディーも響かせる必要性も生じてきます。

その中間部においては右手と左手を使い分けなければならないところにも技術的な難しさが生じます。

3声のシンフォニーでつまづかないようにするには、2声のインベンションの段階でしっかりとマスターすることが大切です。

とにかくバッハのフーガにおいては左右均等の動きが要求されます。

ほとんどの人は左手が弱い傾向があるので左手の強化にも役立ちます。

4.さらにいろいろな曲集に触れる事でピアノの楽しさを味わえる

バイエル終了時点からソナタアルバムの準備段階であるソナチネアルバムからスタートし、そしてハイドン、モーツァルト、ベートーベンを中心としたソナタアルバムに入っていきます。

ソナタアルバムと並行してショパンのワルツなど、いろいろな名曲に触れる楽しさを味わうことができます。

そして音楽の奥深さをより実感できて多彩な表現力や音楽性を身に着けることができます。

ソナタアルバムが終わるとベートーベンピアノソナタに移行し、その段階になると高度な技術が要求されるリストやショパンのエチュードやスケルツォ、プレリュードなどに作品に触れる機会が多くなるでしょう。

以上、私が小学校の時から長年いそしんできた4つのピアノの教材について、それぞれの持つ意味や特徴を詳しく述べてきました。

それらの4つの教材は本当にピアノのテクニックや表現力の向上に大きく役立ったと思います。

そしてこのように適材適所の教材を

与えて下さったピアノの先生にも大いに感謝しています。

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